ピザ2枚で、数百億円。
比喩でも、冗談でもありません。完全な実話です。
2010年、あるプログラマーが「ビットコインって、実際のお金として使えるのか試してみよう」と思い立ちました。
その結果、人類史上初めて仮想通貨で現実の買い物が成立——
と同時に、後世に語り継がれる史上最高額の”うっかり”が誕生しました。

“笑えない話”ってタイトルに書いたんですが、正直めちゃくちゃ笑えます。ごめんなさい。
- ビットコインやWeb3の話題が気になりはじめた人
- 「投資の失敗談」よりもっとスケールの大きい失敗談が聞きたい人
- 5月22日が何の日か、知らなかった人
1万ビットコインでピザを注文した男
2010年5月22日、フロリダ在住のプログラマーラズロ・ハニェッツは、
ビットコインの掲示板にこんな投稿を残しました。
「ピザ2枚と引き換えに、1万ビットコインを払う。誰かやってくれないか?」
当時のビットコインは、1枚あたり約0.003ドル。
1万BTCの価値は、日本円にして約3000円程度でした。
ピザ2枚としては少し割高な気もしますが、当時はまだ誰もビットコインで実際のモノを買ったことがなかった時代。
「本当に使えるか試したい」という実験精神のほうが、ずっと大きかったんです。
数日後、ジェレミー・スタディヴァントというユーザーが名乗り出て、
ラズロの自宅にピザを届けました。
こうして人類史上初の「ビットコインによる現実の商取引」が成立したというわけです。
ラズロは満足げにピザを食べたことでしょう。
その瞬間が、とんでもない悲劇の序章だとは知らずに。
「あの1万BTCは、今いくら?」問題


ここからが、本当に笑えない話です。
ビットコインの価格は、その後信じられないスピードで上昇していきます。
2017年には1BTC=約200万円を突破。
2021年には約700万円超の史上最高値を記録。
2024〜2025年にかけてはさらに上昇し、1BTC=1000万円を超える水準にまで達しました。
つまり、あの1万BTCを持ち続けていたとしたら——
その価値は1000億円を超える規模になっていた計算です。
(価格は常に変動しますが、「数百億〜1000億円超」という桁感はほぼ変わりません。)
ラズロ本人は後のインタビューで、後悔しているかと問われてこう答えています。
「後悔はしていない。あの実験があったから、ビットコインは世界に広まったんだ」と。
……本心かどうかは、本人しか知りません。
それと、意外と勘違いしている人が多いんですが——
ピザを届けたジェレミー側も、受け取った1万BTCをすぐ使い果たしてしまったとされています。
つまりどちらも、億万長者になり損ねた。
これが本当のオチです。



二人ともーー!! ちょっと待って!! ……って言える立場じゃないんですけどね、私も当時知ってたとして絶対売ってましたもん。
💡 ちなみに:5月22日は「ビットコインピザデー」
この取引が行われた5月22日は、仮想通貨コミュニティの間で「Bitcoin Pizza Day(ビットコインピザデー)」として毎年記念されています。
世界各地の仮想通貨イベントでは、この日にピザを食べながら乾杯する習慣があるほど。
笑えない話のはずが、お祭りになっているのが、また絶妙ですよね。
ラズロ自身、その後も何度かビットコインでピザを買い続けたという記録が残っています。
損失額が膨らんでいく中でも買い続けた——
「実験として正しかった」という信念を、行動で示し続けた人でもあるんです。
まとめ
- 2010年5月22日、ラズロ・ハニェッツが1万BTCでピザ2枚を購入
- 当時の価値は約3000円。人類初の「ビットコインで現実のモノを買った」取引だった
- その1万BTCは現在、1000億円超相当にまで膨らんでいる
- ピザを届けた側も、受け取った1万BTCをすぐ使い果たした
- 5月22日は「ビットコインピザデー」として世界中で記念されている



お金の価値って、誰かが”これには価値がある”と信じた瞬間から生まれるんですよね。ラズロが1万BTCでピザを買ったあの日、ビットコインははじめて”本物のお金”になった。



