【なぜ?】ボディビルダーの筋肉は使えないって本当?「見せかけの筋肉」と言われるメカニズム

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ムキムキのボディビルダーが、細身の格闘家に力で負ける——そんな動画、見たことありませんか?

「あれだけ大きい筋肉があるのに、なんで?」という疑問、実はスポーツ科学の世界ではかなりしっかりした答えが出ています。

「ボディビルダーの筋肉は見せかけ」という言い方は少し乱暴ですが、まったくの嘘でもありません。

筋肉には、「大きさ」と「使える強さ」が必ずしも一致しないメカニズムが存在するんです。これ、意外と知られていないんですよね。

毎日何時間もかけて育てた筋肉が、実は”戦闘力”よりも”展示力”寄りだったとしたら……その努力の行き先、ちょっと考えてしまいます。

この記事はこんな方におすすめです
  • 筋トレしているのにパフォーマンスが上がらないと感じている人
  • ボディビルダーと格闘家の身体能力の違いが気になる人
  • 「筋肉の大きさ=強さ」という常識を一度疑ってみたい人
目次

なぜボディビルダーの筋肉は「使えない」と言われるの?2種類の筋肥大、知っていましたか?

まず前提として知っておきたいのが、筋肉が大きくなる「筋肥大」には、2つのまったく異なるメカニズムがあるという事実です。

ポエティックな比喩ではなく、完全なスポーツ科学の話です。

ひとつ目は「筋原繊維肥大(きんげんせんいひだい)」。

筋肉の最小単位である「筋原繊維」そのものが増えたり太くなる現象で、筋肉の収縮力——つまり「本物の力」の向上に直結します。

重量挙げの選手や格闘家が重視するのは、このタイプです。

ふたつ目が「筋形質肥大(きんけいしつひだい)」。

筋原繊維の周囲を満たす液体(筋形質)や、エネルギー貯蔵に使うグリコーゲンが増えることで、筋肉が膨らんだように大きく見える現象です。

ボディビルダーが重視するトレーニング——高回数・中程度の重量・短いインターバル——は、この筋形質肥大を効率よく引き起こします。

見た目のサイズは大きくなりますが、純粋な収縮力の増加幅は筋原繊維肥大に比べて小さいとされています。

これが「ボディビルダーの筋肉は見せかけ」と言われる、スポーツ科学的な根拠です。

ただし「まったく無意味」というのは言い過ぎで、サイズが増えた分の絶対的な力の総量は上がりますし、姿勢や体のシルエットにも影響します。

正確には「役に立たない筋肉」ではなく、「目的が違う筋肉」というのが正しい表現です。

どうして競技によって「筋肉の質」が変わるの?見落とされがちな「神経系」の話

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筋肉の「使いやすさ」を決めるのは、実は筋肉の大きさだけじゃないんです。

そこに絡んでくるのが、神経系の発達という、あまり語られない要素です。

脳から筋肉へ「今すぐ全力で収縮しろ」という指令を出す能力——これを「神経筋協応(しんけいきんきょうおう)」と呼びます。

パワーリフターや格闘家は、重い重量を少ない回数で扱うトレーニングを通じて、この神経系を徹底的に鍛えます。

結果として、筋肉のサイズは相対的に小さくても、瞬間的に動員できる筋繊維の数が多く、爆発的な力を出せるようになります。

これが「細いのに強い」の正体です。

一方、ボディビルダーのトレーニングは「筋肉を代謝的に疲弊させる」ことで肥大を促す設計です。

神経系の最大出力よりも、血流・パンプアップ・代謝ストレスを重視します。

だから、鍛え込んだボディビルダーでも、実際に持ち上げられる最大重量はパワーリフターに及ばないケースが多いのです。

どちらが「正しい」というわけではありません。ボディビルダーはステージ上で最も美しく見える身体を作るために最適化されたトレーニングをしている——それだけのことです。

目的と手段が完全に一致しているという意味では、むしろ極めて合理的でもあります。

つまりボディビルダーって、”戦闘用”じゃなくて”観賞用”に特化した生き物なんですね。図鑑に載せるべき進化の形では…?

💡 ちなみに:「強くなりたい」なら、何をどう鍛えればいい?

スポーツパフォーマンスの向上が目的なら、「低回数・高重量・長いインターバル」のトレーニングが神経系を鍛え、筋原繊維肥大を促すとされています。

スクワット・デッドリフト・ベンチプレスなどの「コンパウンド種目」を軸に据えるのが定石です。

逆に見た目を重視するなら、ボディビルダー的なアプローチが有効です。

「何のための筋肉なのか」を決めてから鍛え方を選ぶ——これが、遠回りしない一番の近道です。

意外と勘違いしている人が多いんですが、筋トレに「唯一の正解」はなく、目的によって最適な方法がガラッと変わります。

💡 ちなみに:ビスケット・オリバは「見せかけ」じゃなかったのか問題

格闘漫画『グラップラー刃牙』シリーズに登場するビスケット・オリバは、ボディビルダーのような圧倒的な巨体を持ちながら、実戦でも最強クラスという設定のキャラクターです。

作中では「ミスター・アンチェイン(鎖を必要としない男)」と呼ばれ、その筋肉の硬度はもはや防具として機能するレベルで描かれています。

今回の「見た目の筋肉=実用性が低い」という話に照らし合わせると、オリバはその常識を真正面から無視した存在として描かれているわけです。

フィクションではありますが、「筋肉の大きさと強さは別物」という現実への、作者なりのアンチテーゼとも読めるのが面白いところです。

オリバを見るたびに『これ科学的にどうなの』とずっと思ってたんですが、答えは『フィクションです』でした。でもあのロマン、ちょっとわかる気がするのが悔しい。

まとめ:筋肉の「大きさ」と「強さ」は、もともと別の話だった

  • 筋肥大には「筋原繊維肥大(力向き)」と「筋形質肥大(サイズ向き)」の2種類がある
  • ボディビルダーは後者を最大化するトレーニングをしているため、見た目ほどの収縮力がないことがある
  • 「使える強さ」には神経系の発達も大きく関わっている
  • 「見せかけ」は言い過ぎ。正確には「目的が違う筋肉」

鍛え方を間違えると、ものすごく努力したのに欲しかったものと全然違うものが手に入る——筋トレに限らず、わりといろんな場面で起きてる話ですよね、これ。

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この記事を書いた人

知的エンタメブランド『Lumoes(ルモーズ)』で、皆さんに「えっ、そうだったの!?」をお届けしている案内人のフクロウです。

普段はSNSの奥深くで、世界の不思議な事実や、どうでもいいけど誰かに言いたくなる雑学をせっせと集めています。

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